思いは実現する

思ったことは実現する、なんてよく言いますよね。少し前までは、そんな情報だけでとても貴重でした。ジェームズ・アレン、ナポレオン・ヒル、ジョセフ・マーフィーなどの成功哲学では基本となる考え方です。ところがこの頃は、思っただけでは実現はしない、というような内容の情報をインターネットで見かけますね。実際はどうなんでしょう?

1.思うということ

何らかの行為をすると、そのデータは心の奥にあるデータベース( 心素)に記録され、条件が満たされると自分に返ってくる、というのがカルマの法則でした。行為とは身(行動すること)、口(話すこと)意(思うこと)ですから、単に何かを思うだけで、そのデータはデータベースに記録されます。

そして、条件が満たされると、潜在意識を経て顕在意識の世界に現れる、つまり現象化するということです。だらか、思うということは現象化するための手段と言えます。

簡単な例で説明しましょう。

テレビがない時代に、テレビを考えた人がいるとしましょう。それは、その人の頭の中で、テレビというものがイメージされたことになります。イメージですから潜在意識の世界に作られたといってもいいでしょう。そして、その人は設計図を描き、そのイメージは形になり、最終的には実際に工場で作られ、販売されることになります。

そんなことは普通当たり前のことですよね。でもよく考えてください。つまり、心で思ったことが現実に物になったのです。それって、思ったことが実現するということですよね。ここでも、カルマの法則が働いているのです。思ったこと全てが実現するわけではないにしても、この世の中にある全ての人工物は人の思いが現実化したものなのです。そう考えると驚きですよね。

2.思いを実現させるには

・確信を持つこと

第一に自分自身でそれが実現することに確信が持てないうちは無理です。少しでも疑いがあるうちは、実現しないでしょう。その疑い、つまり、実現できないだろうという考えが、潜在意識に植えつけられるからです。

・願わないこと

願うということは、今はそうではない、ということを潜在意識に植え付けることになるからです。だから、今はそうではない、という情報が植え付けられて、願い通りにはならないのです。努力をした場合は、努力したのだから実現できると本人が確信するから実現するのかもしれませんね。

・功徳を積むこと

第二に、データベースに植え付けられたデータは、ちょうどフィルムに光が照射されて映像ができるように、光によって潜在意識の世界に投影され、更に潜在意識から顕在意識の世界に投影されることで現象化します。データベースのデータも、光がなければ映像を映し出すことはできません。

ここで光とは功徳を意味しています。
功徳とは、良い果報をもたらす善行のことです。
功徳がなければ実現することはできません。

テレビを考えた人の場合を考えて見ましょう。その人は世の中のためになると思いテレビを考えました。この動機がとても重要です。そして、その人は、エネルギーを注いで努力しました。世のため人のためと思って。様々な改良を加え、コストを削減する努力をし、満足行くような物にするため、日々悩み考えて作り上げました。これによって、この人はテレビを作るにあたって功徳を積んだのです。また、これで実現すると確信したのです。そして、その功徳と確信ゆえに、実際に製品が出来上がったのです。

だから、思いだけでは実現しない場合が多いのは納得できます。

例えば、ジェームズ・アレンのような人がどのような生活を送っていたかは、本の全体を読めば、自ずとわかることです。彼は、良い意味でとても宗教的な生活をしていました。だから思考は彼の生活を変えていったのです。それだけで精神的な功徳を積んでいたのです。

3.思いを実現させ続けるためには

アメリカの富豪が多くの寄付をして功徳を積み続けていることはよく知られています。それだからこそ、この世界で常に事業やお金に恵まれるのです。ただ、功徳には2種あって、ここで説明したのは現世的な功徳であることに注意しなければなりません。ちなみに、ジェームズ・アレンは、自分の著書のイギリス以外での著作権を放棄していて、更に100年にも渡って本が売れたにもかかわらず、その経済的恩恵はほとんど受けていないです。このことは、彼が普通の人ではなかったと言われる理由の一つかもしれません。周りの人が彼のことを「謎の人物」として理解できなかったのは当然と言えます。彼は精神的な功徳を積んでいたからです。もちろん、本が売れたのに、その恩恵を受け取っていないので、現世的な功徳も積んでいます。

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