輪廻転生とは、迷いの世界で何度も生まれ変わることをいう。
1.輪廻転生
輪廻とは、車輪が回転して
終わりがないように、
衆生が三界六道に迷いの生死を重ねて
とどまることがないことをいう。
三界とは、欲界、色界、無色界のことをいう。
六道とは欲六界の地獄、餓鬼、動物、人間、阿修羅、天界をいう。
転生とは、生まれ変わることをいう。
狭義では欲六界の中で生まれ変わりを繰り返すことを言う。
2.転生する理由
生まれ変わりは?、で説明したように、
特別な場合を除いて、
私たちは、どんな世界に生きていても、
死んだ時点で精算しきれなかった
過去の行為(カルマ)を持っています。
なしたことは返ってくる、
つまりカルマは必ず
精算しなければならないので、
カルマを精算するために
どこかの世界に生まれ変わります。
3.転生する世界はどこ
来世は?、で説明したように、
私たちは欲界に転生します。
ここは欲望という心の働きを持ち、
色欲、食欲(生存欲)の二欲の
強いものが住む世界です。
欲界の六つの世界のいずれかに、
対応した体で生まれ変わります。
生存欲も含めて欲望がない人は
欲界には生まれることはありません。
そんな人は普通はいないですね。
特別の場合(注)は別としてですが。
4.欲界から出られない理由
欲望を持っているうちは、
この欲界で生まれ変わりを繰り返すので
出てゆくことができません。
輪廻とは、そこから出て行けず
終わりのないことを意味しています。
欲望がある限り欲界から出られません。
さきほど、輪廻とは三界六道に
迷いの生死を繰り返す、
と説明しましたが、
狭い意味では三界六道ではなく、
六道つまり欲界です。
なぜなら、ほとんどの魂は
欲望というものを基本として
生存しているため、
欲界に生まれるのです。
三界とは、欲界、色界、無色界の
三つの世界です。
色界は欲望を離れているが
物質的存在(色)からは離れていない魂が
生まれる世界です。
無色界は、肉体、物質の束縛を
離脱したものがゆく世界です。
私たちが、色界、無色界に生まれることは
とても難しいです。ほとんど無理です。
もし、それができるのなら、
死後の世界は?、で説明したように、
最初の3日半と14日までに
欲界よりも高い位置にある
色界、無色界に生まれ変わることができます。
しかし、そのように生まれ変わることが難しい
色界、無色界でも広義には迷いの世界である
ということを忘れてはなりません。
注
人々を救うため、欲界での身体を創って
欲界に生まれる、釈迦、キリストのような如来、救世主的存在